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UP! - 愛すべき名機<AKG>のヘッドフォンたち -
(2008年 5月5日 更新。K271MKU緊急レポート追記)
AKGとの衝撃の出逢いは、今からおよそ13年前の1992年11月に遡ります。
その前になぜ、ヘッドフォンに興味を抱くことになったかを簡単に申しますと…
1972年頃からビートルズの音楽を自宅のステレオ装置で聴き始めたのが
オーディオに興味を持つことになったきっかけ。
しかし当時のステレオ・スピーカーがあまりにボヘボヘ(ブーミー)な音だったため、
手軽に高音質を楽しめるヘッドフォンで音楽を楽しむことに、次第に傾倒していきました。
それまで家屋にて使用したヘッドフォンメーカーを回想してみると、3社ぐらい。
1978年前後に手に入れた、A社製の某ヘッドフォンの透明感溢れるサウンドに
出逢ったときの感動は、今でも鮮明に覚えています
そのケーブルが断線してしまった後、次に入手したのが、ドイツのS社製のもの。
頭に載せていることを忘れさせてくれるほどの軽快な装着感だったのですが、
低音の伸びに対する不満がどうしても解消せず、やむなく手放すことになったのが
冒頭に記した、1992年11月のことでした。
名古屋大須のとあるオーディオショップにて、さまざまなメーカーのヘッドフォンを
聞き比べしていたところ、とあるヘッドフォンに出逢い・・・
そこから流れ出た透明感あふれる艶やかな音を耳にしたその瞬間、
まるで頭を棒で殴られたような、そんな衝撃すら憶えました。
それが次の写真にご紹介する、オーストリア・AKG(アーカーゲー)社製、K500です。

K500
当時 定価\50,000したこの「高級機」を8掛けで入手。
(その後K501という機種に後継されたのち、製造中止となりました。)
保管方法を誤ったせいか、ヘッドバンドの左右のアジャストゴムが完全に伸びきって
しまっている無残な姿が、上の写真でご覧いただけるかと思います。
しかし流れ出てくる音は13年前とほとんど変わりないどころか、13年間に及ぶ
エージング効果も相まって、広大なダイナミックレンジと恣意的な音の色付けを
まったく感じさせない超フラットレスポンスは今もなお、素晴らしいものです。
「中高音域に比べて、低域が少し弱い」と酷評されることも少なくありませんが、むしろ
「超低域までスムーズに伸びている」という評価のほうが正しいのでは、と思われます。
このK500を最後に止めておけばよいものを…人間の欲望にはキリがないのでしょうか、
さらなる上の音を求めてしまいました。
そこで次に手に入れたしたのが、同じAKGの K141-Monitor。

K141-Monitor
このK141-Monitorを購入(\15,300)したのは、1998年11月。
K500があるにもかかわらず、なぜこれを手に入れたかったかと申しますと・・・
NY録音のジャズ系アルバムで演奏しているスタジオミュージシャンの頭の上に、
ほとんど例外なくこのヘッドフォンが乗っていたのです。
もちろん昨今の米国版CDでも、このK141を解説書内の写真で目にするのは
そんなに難しいことではありません。
「K500と比較して、いったいどんな音が…またモニター用とは?」
などと興味がふつふつと湧き出してしまい、試聴もそこそこに衝動買いした次第。
で、肝心の音のほうですが・・・
中低音域の張りが多少強調される音色。
ただその分、高音域への伸びが少々犠牲になっているような感じがしました。
掛け心地は最初違和感があるものの、頭を揺らしてもずれたりしないタイトなホールド感。
ベースの音色が強調されるノリのよい音質に、装着後のホールド感があいまって、
「あぁ・・・これがスタジオモニター用ヘッドフォンの特徴なのだな」
と、自分なりに納得した次第です。ただひとつ耳ならぬ喉に引っかかったこと、それは
「う〜ん、しかしモニター用ということは、リスニング用のK500よりも原音に近い、
という意味ではないのだろうか。
とすると、もう1タイプのモニター用ヘッドフォン(K240-Monitor)はいったい
どんな音色なんだろう。さらに原音に近いのではなかろうか・・・」という「小骨」。
これを本当に最後にすべきだったのですが…4年前に引っかかったその小骨を
喉に大切に?残したまま、時が流れて行きました。
そうこうしているうちに最近、たまたまネット上でAKGのサイトを眺めてみたら・・・
リニューアルされたK240-Monitorの記事が目に飛び込んできました。
「ううっ、4年前喉に引っかかった小骨の痛みが再び疼いてきた・・・」
ということで、この2003年1月に、AKGモニター用ヘッドフォンのもうひとつの代表格、
K240-Studio をついに(というよりも衝動的に^^;)手に入れることに。

K240-Studio
このK240-Studioを購入したのは、2003年1月のこと。
問題のその‘小骨’の音は・・・
K141-Monitorと比べると低音域のタイト感が少し気になりましたが、
高音域の伸びはK141-Monitorのそれよりも遥かに自然なものとなっていました。
では、その10年前に入手したK500と聞き比べると、どうなるか・・・?


・・・結論から先に申し上げますと、K500そしてK240-Studioのいずれも
素晴らしい定位と解像度、そして広大なダイナミックレンジを誇っていますが、
最終的な選択としては、リスナー個々人の好みに帰着せざるを得ないと考えます。
ただ極めて感覚的ですが、ひと言で表現するならば・・・
*音の自然さ(フラット・レスポンス)を優先するならばK500
*音の密度(エネルギー感)を優先するならばK240-Studio
という選択に繋がろうか、と思われます。
例えばジャンル別で選択するならば、
◆クラシック、声楽、アコースティックジャズなどのアコースティック系 → K500
◆ロック、ポップス、クロスオーバーなどの非アコースティック系 → K240-Studio
特に「人間の声」を聞き比べてみると、両者の個性の違いがはっきり分かるはずです。
(小生自身、同じジャンル内でもレコーディングソースの味付け度合いとか、
ボーカルの有無、その時々の心身状況などに応じて使い分けております。)
なお、ちと蚊帳の外?のK141-Monitorはリスニング専用としては少々不向きか、、と。
(但し後継機種のK141-Studioはまた異なるチューニングが施されているかもしれません)
スタジオでのモニタリング使用、演奏途中の耳へのスムースな着脱には、
ベースラインが明瞭なK141-Monotorの選択がもっとも相応しいか、と思われます・・・。
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AKG K701
2005年9月にリリースされて待つこと約半年、待望のK701がようやく手元にやってきました。
AKGファンの皆様のために、レポートさせていただきます。


其の1.【 パッケージ 】
黒とゴールドのツートンカラーで構成された、シックなパッケージデザイン。
外箱の裏にはシリアルナンバーとバーコードが貼付されています。
(本体ヘッドバンド右内側にも同様のナンバリングが施されています)
外箱を抜くと、黒一色の中箱が出てきます。
両サイドに開く左右の蓋の上にはそれぞれ
「Expect」
「and discover」
の白抜き文字。そして
中箱の底には
「Perfection」。
(と、聴く前に所有者の期待を思い切り膨らませます)
ちなみに簡易型ヘッドフォンスタンドが同梱されています。


其の2.【 本体外観 】
↑本体をスタンドに立てた状態。
イヤーパッドは厚くて質感もまずまずです。
6.3mmプラグの取っ手部が樹脂のため、せっかくの
高級感を損ねているような感が一見しますが・・・
3.5mmへの変換プラグは、ゴールド一色でOK。
そしてグレー色のケーブルはK240Sのそれよりも太く、
「AKG ACOUSTICS high performance bi-wiring cable」
と白文字が薄くプリントされています。
(K601は bi-wiring 仕様ではないかもしれません)
このようなさりげない「質実剛健さ」に好感が持てます。

本体は白とシルバー色(アルミ?)でデザインされています。

其の3.【 装着感 】
ヘッドバンドは赤茶色のレザー製。
AKGの文字が刻印されています。
イヤーパッドには、円周の中で厚みに偏差をもたせており、
パッドの取り付け角度を工夫することで、最適な装着感が
得られる作りとなっています。これにより、
想像以上に快適なフィット感が実際に得られました。
("3D-Form" ear pads と命名されています)

其の4.【 音 】
振動板は乳白色で半透明のユニット。
(ちなみにK500のそれは透明です)
さて肝心の音について・・・。
ひと言でいえば、天がニ物も三物も与えたような「優等生」的質感。
ダイナミックレンジは大変広く、特に低域での締まりが印象的で
K500(あるいはK501)とはまた指向の違う傾向となっています。
イヤーパッドと肌との密着性も良いせいか、まるで密閉型のような
静かで豊かな音場と、確かな解像度が得られます。
これまで聴こえていなかった音に遭遇する場面が少なくないかもしれません。
以上のように、単体で評価するとなんら不満のない
まったくの「優等生のよい子」ちゃんなのですが・・・
永年愛用し続けてきたK500と比べると
高音域にて薄いベールが掛かったような、
高音の伸びの不自然さを覚えてしまいます。
耳の習慣のせいかもしれませんが、それだけに
K500の高音の伸びの素晴らしさを再認識する、
ちょっと皮肉な結果となりました。
今後同じようにエージングを地道に施していくことで
自然な質感がいつか現れてくることを期待します。
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UP! 緊急レポートAKG K271MKU
2008年、Kシリーズスタジオヘッドフォンのラインナップが一新されました。
『K271MKII』『K171MKII』『K240MKII』『K141MKII』の4種類。
そのうちの一つ『K271MKII』についてレポートをしてみたいと思います。

其の1.【 パッケージ 】
黒とグレーのツートンで構成されたシンプルでシックなパッケージデザイン。

其の2.【同梱品 】
前作K271Studioから大きく変わった点のひとつが、この同梱品。
レザー地の標準イヤーパッドに加えヴェルヴェット地のパッドが
同梱されています。もうひとつはストレート標準ケーブルに加え
カールコードも今回新たに追加、同梱されました。
これらはスタジオとコンシューマ双方の使用場面を意識した
企画かと推察されます(他にAKGの大きなステッカーも同梱)。

其の3.【 外観と装着感 】
次の小さな変更点を除いて、外観上は前作K271Sとほぼ同じです。
1つ目の変更点は、ヘッドバンド上のロゴが塗り潰し文字であること。
(しかし同社HP上の写真では従来と同様、白抜き文字となっています)

2つ目の変更点は、ハウジング外装色が黒から濃紺に変わったこと。
3つ目の変更点は機種表示、LR表示、センターキャップ表示として
ステンレス?の下地を利用していること(視認性が劣化したかも)。
最後の変更点はイヤパッド外周のスティッチがなくなったことです。
次に装着感ですが、大きさの割りには軽く、締め付け感もそれほど
強くないため、長時間使用でもストレスはないと思われます。特に
ヴェルヴェット地のパッドは肌に優しい使用感です。ただ密閉型の
宿命か、夏場にハウジング内部が蒸れやすくなると懸念されます。

其の4.【 音 】
振動板は透明。同社サービスマニュアルによると、振動板ユニットの型番は
「2606B00050」。他モデル『K171MKII』『K240MKII』『K141MKII』いずれの
サービスマニュアルに於いて、意外にも同じ型番が記載されています・・・。
音の傾向は「繊細さとフラットバランスに優れたAKGらしいチューニングに
仕上がっている」という第一印象。特に中~高音域における繋がりが非常に
スムーズなので、女性ボーカルが艶やかに鳴り響きます。一方低域をあえて
誇張するような設計にはしていないと思われ、K701のような意図的な低音の
厚みを当機に求めるのは御門違いなのかもしれません(ただK240Studioで特に
感じられた妙なこもり音は感じられず、極めてタイトな低音が好印象です)。
総じてAKG特有の繊細さとフラットバランス双方を合わせ持っていますので、
アコースティック系ソースのリスニングには最適だと思います。 ~以上
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